フレスコジクレーのプリント

フレスコジクレープリント体験セミナー

フレスコジクレーのプリント
Fresco Giclee

モニター参加で、フレスコジクレー10枚(Type R 5枚、Type S 5枚)をご提供いただきました!

Contents

太っ腹で内容のあるセミナー!

行ってよかった、株式会社トクヤマさま主催の「フレスコジクレープリント体験セミナー」。
東京は霞が関で行われたこのセミナーは、その名の通りフレスコジクレーを体験できるもの。所有データ1点を、A3ノビサイズのフレスコジクレーにプリントしてくれます。

_フレスコジクレーとは

漆喰をシート状に加工したインクジェット印刷シート。

引用:»フレスコジクレー紹介サイト

詳しくお話すると、MOTEGI LAB.のようなマニアックなお話になってしまうので、一般の方にもわかるように説明すると、

  • ルネッサンス芸術(ミケランジェロの「最後の審判」などが有名)のフレスコをインクジェットプリントで再現。
  • 漆喰のエンボスにより、ディテールに拘った油絵の細密画に見られるような自然な奥行き感が表現される。
  • 未硬化(新鮮:フレスコ)の漆喰に、顔料インクが塗布(?)され、化学反応によって数ヶ月から 1年とゆっくり作品が熟成される。
  • 印刷後の漆喰の炭素化反応によって、印刷表面に炭酸カルシウムの膜で覆われ、優れた耐光、保存性を実現する。(フレスコ画も500年以上永続的に保存されている)

という特徴があります。

_フレスコジクレーの欠点

なんといっても値段が高い。冒頭にも書きましたが、A3ノビサイズ20枚入りで18,900円。そう簡単に手が出せる代物ではありません。
写真に詳しい方ならおわかりですが、カラーマネジメントをしていても、自分の思うようなプリント(色域や濃度といった)を1発で出せるわけではありません。
当然、試しプリントなども必要になってきます。(特にマット系用紙は、シャドウが再現しにくい特性があり、黒が締まらなく思うようにならなかったり)

1枚あたり945円。これにインク代を乗せると、1,200円位(A3ノビ)になってしまうのです。これは痛い。
確かに用紙自体は素晴らしいのですが、そうそう簡単に買えるものではありません。

茂手木さん(写真家:茂手木秀行氏)もMOTEGI LAB.や他のセミナーなどで、フレスコジクレーを絶賛していましたが、試すにも勇気がいるこの用紙。

_株式会社トクヤマさまの男気!

そんな高価な用紙のため、二の足を踏んでいたのですが、なんとこのセミナーでモニターになってくれる方に、と。
フレスコジクレー Type R 5枚、Type S 5枚
合計10枚のご提供いただきました!
太っ腹だ。(5月末までに、作品1点を感想と一緒に提供するだけ)
これには希望者殺到。そりゃそうだ。

ただエプソンのプリンターのみ対応なので、キヤノン製プリンター所有者は残念だったでしょうね…。

こんな男気あふれるトクヤマさまと、残念だった他の参加者のためにも、良いモニターになるべく、いい作品をプリントしてお渡ししたいと思います。

_フレスコジクレーを手にとって見て

写真に奥行き感が出ます。
なにもモニターになったから宣伝している訳ではありませんが、紙表面のテクスチャのためでしょうか、絵に立体感が出ます。そして、光沢紙などにはない優しい紙白。
これはいい。
高いだけある!(←余計)

↓ちょっと写真を拡大してみました。クリックすると大きい画像でご覧になれます。
フレスコジクレー拡大部分
表面のテクスチャがわかるかと思います。

_フレスコジクレーをプリントする、作品にする。

セミナーでフレスコジクレーについてお話していただいた、写真家の吉田繁さんも「アート用紙を活かす作品創り」として、いろいろと楽しく、ためになるお話をしてくれました。
写真は、プリントしてはじめて自分の作品となります。
最終形態としてのプリント用紙は非常に重要な要素になります。海外に自身の作品を売っている方だからこそ、用紙にこだわるアイデンティティーのお話など、行かなければ聞けないお話もたくさん。
そして、フレスコジクレーをはじめとしたマット系の用紙、和紙などの黒を引き締める Tips など、聞き所満載のセミナーでした。

正直、無料セミナーでしたし、タイトルも「体験セミナー」だったので、「プリントしてくれて、用紙の説明だけだろうな」とは思っていたのですが、裏切られました(いい意味で)。

ちょっと今後のプリントの方向性にも、写真を作品として見ていく考え方にも影響を与えてくれました。セミナーにはよく行きますが、数少ない当たりセミナーでした!

いただいた10枚のフレスコジクレーを使って、いろいろ試したいと思います(・∀・)
ちょっと高い用紙ではありますが、自分の作品とのマッチングやオリジナル性など。十分に購入価値のある用紙だと思います。

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shinobuOsawa

写真、動画、空撮からウェブや紙のデザインまで幅広く手掛けるクリエイターっぽい人。
筋トレと子どもをこよなく愛する、クスッと笑えるプチ不幸体質の持ち主。
筋トレ好きの内蔵貧弱系。親しくなるとオネエ言葉になります。
写真を画像ではなく、用紙にこだわり、オリジナルプリントとして手元に残り続けることができる作品を生み出すことが目標です。

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