Hasselblad 907X CFV 100CにBORYOZA GTV-100を介してGF50mmF3.5 R LM WRを装着した写真

GF50mmがあれば十分なのか。APO-Summicron-M 50mmと撮り比べた結果

もう6月のお話ですが、ずっと投稿できていなかったため、今ごろですがアップ。
そんなに需要が無さそうなお話なのと、ものすごいザックリな撮り比べのため、「ほーん」という感じで見ていただけたら。

実は、 APO-Summicron-M 50mm を売って、GF50mmを含む他の機材に買い替えるつもりでいました。
α7R ⅥとかFE 100-400mm MC とか、6月当時は無かったですけど、いまならFX5とか…。実用的で魅力的な機材がわんさか出てくるじゃないですか。

ただ、売る前に一つだけ確かめておきたいことがありました。GF50mmで、APO-Summicron-Mの代わりが務まるのか。もし描写に大きな差がないなら、そのまま売却するつもりでした。

ただ、結果的に、そうはなりませんでした。

きっかけ — レンズを1本、身軽にしたかった

Hasselblad 907X CFV 100CにBORYOZA GTV-100を介してGF50mmF3.5 R LM WRを装着した写真
Hasselblad 907X CFV 100C(BORYOZA GTV-100) + GF50mmF3.5 R LM WR

TTArtisanのMマウントアダプター(電子接点なしの完全マニュアル)を介してAPO-Summicron-M 50mmを907Xに着けられるようにしてから、ずっと気になっていたことがあります。

GF50mmF3.5 R LM WR(AF対応)と画角がほぼ同じなら、GF50mmだけで十分なのでは、という疑問です。

正直に言うと、動機は身軽さです。APO-Summicron-Mを手放して、GF50mmを含む他の機材の購入資金に充てたい計算がありました。

ただ、買う前に描写だけは確かめておきたくて、今回はGF50mmF3.5 R LM WRをレンタル。前回の記事で「レンズレンタルでいずれ試してみたい」と書いていた、その実践です。

前回の記事「Hasselblad 907XでGFレンズは使えるのか?BORYOZA GTV-100」ではGF110mm F2を試しましたが、今回は標準域の50mm同士を並べてみることにしました。

自宅の庭で、同じ被写体を撮り比べました

907X + CFV 100Cのボディは共通。自宅の庭で、レンズだけを差し替えて撮影しました。どこかに撮影に行きたかったのですが、常に仕事に追われていたためどこにも出かけず、撮り比べ。

  • GF50mmF3.5 R LM WR → BORYOZA GTV-100を介して装着(AF、電子絞り制御)
  • APO-Summicron-M 50mm f/2 ASPH. → TTArtisanのMマウントアダプターを介して装着(MF、絞りリングは手動)

あいにくの雨でしたが、三脚を立てて、モミジの新芽と、白い花を咲かせた庭木を、できるだけ近い構図で撮っています。

なお、これは厳密な性能テストではなく、私が普段に近い使い方で撮り比べた個人的な感想です。絞りも画角もできる限り同じようにしましたがもう当日のことは覚えていないし、細かいことはもうわかりません。

一見すると、ほとんど差がわからない

APO-Summicron-M 50mm f/2 ASPH.で撮影した雨上がりの庭とモミジの新芽
APO-Summicron-M 50mmで撮影
GF50mmF3.5 R LM WRで撮影した近い構図の庭とモミジの新芽
近い構図でGF50mmで撮影

まず全体を見た印象から。

正直、パッと見ただけではほとんど違いがわかりません。色味も近いですし、ボケの質感も似ています。

APO-Summicron-M 50mm f/2 ASPH.で見上げた白い花を咲かせた庭木
APO-Summicron-M 50mm f/2 ASPH.で撮影
GF50mmF3.5 R LM WRで見上げた白い花を咲かせた庭木
GF50mmで撮影

唯一目につくのが、APO-Summicron-M側の周辺減光です。GF50mmは中判用に設計されたイメージサークルがあるので減光はほぼありませんが、APO-Summicron-Mは35mm判用のレンズです。CFV 100Cのセンサーに対してイメージサークルが足りず、四隅が落ちます。

これは想定内でした。むしろ、それ以外はよく写るなという感想です。

等倍で見ると、差がはっきりしてくる

ところが、100%表示まで拡大すると、私には少し違って見えました。

モミジの葉についた雨粒や白い花の細部を見ると、APO-Summicron-M 50mm f/2 ASPH.のほうが、輪郭や細かな質感をもう一段残しているように感じます。

APO-Summicron-M 50mm f/2 ASPH.とGF50mmF3.5 R LM WRで撮影した画像の等倍切り出し、雨粒の付いたモミジの葉
右がAPO-Summicron、左がGF50mm
APO-Summicron-M 50mm f/2 ASPH.とGF50mmF3.5 R LM WRで撮影した画像の等倍切り出し、雨粒の付いたモミジの葉
右がAPO-Summicron、左がGF50mm

GF50mmF3.5 R LM WRも決して悪いレンズではありません。335gという軽さと、AFが使えるという実用性は正直かなり魅力的です。価格も12万円台と、APO-Summicron-Mの数分の1で済みます。

それでも、フルサイズ用に設計された50mmが、1億画素の中判センサーでここまで解像するのかと、あらためて驚かされました。

結論 — APO-Summicron-Mを手放すのはやめました

Hasselblad 907X CFV 100CにTTArtisanのMマウントアダプターを介してLeica APO-Summicron-M 50mm f/2 ASPH.を装着した写真
Hasselblad 907X CFV 100C(TTArtisan) + Leica APO-Summicron-M 50mm f/2 ASPH.

というわけで、当初の予定は白紙にしました。

レンズ自体にこだわりがなければ、GF50mmで十分だと思います。軽いし、AFは使えるし、値段も現実的です。

ただ、中判用ではない小さなレンズが、1億画素のCFV 100Cでも、これほど細部を残すことに、単純なスペック以上の何かを感じてしまいます。Leicaのレンズ設計者の執念みたいなものを感じました。

作品は「なにで撮るか」で、撮影者の気持ちが宿ると思っています。

だから今回は、撮り比べた結果としてAPO-Summicron-M 50mm f/2 ASPH.を選択。

手放す理由を見つけるつもりで始めた撮り比べでしたが、結果として、このレンズを残す理由を確認することになりました。

合理性だけで選ぶならGF50mmです。それでも、作品を撮るために持ち出したいのはAPO-Summicron-M 50mm f/2 ASPH.。

…というわけで、借りたGF50mmは大人しく返却したというお話でした。

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shinobuOsawa

写真、動画、空撮からウェブや紙のデザインまで幅広く手掛けるクリエイターっぽい人。
筋トレと子どもをこよなく愛する、クスッと笑えるプチ不幸体質の持ち主。
筋トレ好きの内蔵貧弱系。親しくなるとオネエ言葉になります。
写真を画像ではなく、用紙にこだわり、オリジナルプリントとして手元に残り続けることができる作品を生み出すことが目標です。

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